レモネードにレモンサワー、レモンケーキに塩レモン、そしてレモンパスタ。
今、食のあらゆる分野でレモンが空前のブームです。
その人気は糖質制限が話題になった数年前から高まっていたものの、
昨年からの「ステイホーム」の影響で、
家庭での消費が急増。
人気に拍車がかかっています。
レモンはミカン科ミカン属の常緑高木。
インドが起源と言われています。
シルクロードを通ってヨーロッパへ。
古代ヨーロッパでは、
レモンは食用ではなく観賞用でした。
そして1493年、
日本にレモンが伝わったのは、
約150年前の明治時代。
欧米と比べると、
日本でのレモンの歴史はまだホヤホヤと言えますね。
レモンは温暖な気候で育つため、
発祥のインドや南米諸国、
アメリカ西海岸、
地中海沿岸諸国などが、
栽培の中心地です。
そして、
その多くが地元の文化に深く根付いています。
中でも代表的なのがイタリア・シチリア島の「シチリアレモン」。
レモンを用いたリキュール、「レモンチェッロ」が名物です。
瀬戸内海沿岸を中心とした温暖な土地でレモンは育てられています。
「瀬戸内レモン」として有名ですね。
国産レモンは無農薬・ノーワックスのものが多く、
フレッシュな状態で皮まで食べられるのが特徴です。
とは言っても、
国内で流通している国産レモンはたったの9%程度。
とても希少なものですから、
旬の時季は気をつけてチェックしてみると良いかもしれません。
レモンに含まれる栄養素と言えば、
おそらくほとんどの方が「ビタミンC」と答えるでしょう。
ビタミンCの含有量を、
「レモン○個分」と表現するのもよく見受けられます。
けれど、レモンに含まれるビタミンCの量は、
実はそれほど多くはありません。
レモン1個に含まれるビタミンCは約100ミリグラム。
これは皮も含めたすべての量で、
私たちが口にする果実分だけに限ると、
20ミリグラムまで減ってしまいます。
それでもレモンがビタミンC含有量の基準に使われるのは、
皮まで入れたレモン1個分のビタミンC100ミリグラムが、
ちょうど人間が1日に必要とする最小限の量と同じになるため。
わかりやすい基準が、
そのまま「レモン=ビタミンC」のイメージとして定着したのでした。
とはいっても、
レモンはビタミンC以外にも豊富な栄養素を含みます。
疲労回復に役立つクエン酸を始めカリウム、葉酸、食物繊維、ポリフェノール、リモネンなど。
私たちの美容や健康に、
大いに役立つものばかりです。
料理やお菓子に使ったり、
ドリンクに入れたり、
レモンの活躍の場は無限大。
コップ1杯の水にレモン果汁を加えるだけでも、
美容効果が期待できるそうです。
もはや端役ではないレモンを活用して、
バテがちな夏を爽やかに乗り切りましょう。